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こんまり流の片付けは、なぜ人生を変えるのか?

(image via konmari.com)

米TIME誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、Netflixでも番組が大ヒットするなど、世界的に注目を集めているこんまり氏。

こんまり氏は、片づけという行為に、日本のスピリチュアルな要素を取り入れたことで知られています。

こんまり氏が巫女の仕事をしていたのは有名な話ですし、片づけの前に依頼人のお宅で正座して礼をする姿は、いかにも日本的です。

では、片づけとスピリチュアルな要素はどのように関係するのでしょうか。

そして、こんまり流の片づけはなぜ人生を変えるのでしょうか。

こんまり氏の著作、「人生がときめく片づけの魔法」の内容を紹介しながら考えていきます。


ルールではなく、自分の感覚を信じる


そもそも、こんまり流の片づけのどこに新しさがあるのでしょうか。

これまでの片づけ法を見てみると、その多くは「片づけに関するルール」を提案するものでした。

例えば、次のようなルールです

・2年使っていなかったら捨てる
・ジャケットは7枚、ブラウスは10枚まで
・一つモノを買ったら、一つ捨てる

しかし、モノとの付き合い方は人それぞれです。このような決まったルールに自動的に従うだけでは、心地よさは得られません。

そこで、こんまり氏が提案するのが、「ときめかないものは捨てる」という、ルールではなく自分の感覚を信じる方法です。

この方法には、単に「部屋をきれいにする」という目的以上のものがあるといいます。どういうことでしょうか。


片付けを通して、自分を発見する


モノをひとつひとつ手に取って、「心がときめくか」を確認していく。この行為は、「自分が本当に好きなモノ」と、改めて向き合うきっかけになります。

例えば、「人生がときめく片つけの魔法」では、本の片づけがきっかけで、大手IT会社の会社員からキャリアチェンジをした女性のエピソードが紹介されています。

片づけを終えて彼女が気づいたのは、ときめくモノだけを残した本棚には、社会福祉関係の本ばかりがズラリと並んでいたという事実。社会人になってから買った英語の教材や秘書検定などの資格の本はすっかりなくなったのに、中学生の頃に買った福祉の本は残っていたのです。

そのことがきっかけで彼女は、中学生のころから社会人になるまでベビーシッターのボランティアを続けていたことをあらためて思い出したといいます。

「子どもを産んだ女性でも、安心して働ける社会をつくりたい。」自分に秘められたそんな情熱に気づいた彼女は、独立のための勉強など準備を続け、ついに会社を辞めてベビーシッターの会社を設立。今ではたくさんのお客様に頼りにされ、手探りながらも毎日仕事を楽しんでいます。

近藤麻理恵「人生がときめく片づけの魔法」236、237ページ

このエピソードのように、片づけは人生の転機にもなりうるのです。

これが、Netflixで片づけが「リアリティーショー」として成立する理由ではないでしょうか。


モノを通じて、自分と対話する


こんまり氏は、「ときめくかどうかの判断は簡単。むずかしいのは、「捨てる」という判断を下すこと」であるといいます。

モノを捨てられないのは、「自分には何が必要で、何を求めているのか」が正しく見えておらず、「過去への執着」や「未来への不安」にとらわれるからです。

そうなると、どんどん不要なモノが増えていき、物理的も精神的にも、いらないモノに埋もれていきます。

周りにあるモノは、これまで自分が行ってきた、過去の選択の積み重ねです。

モノと向き合うことで、これまでの選択を振り返る。そして、「自分には何が必要で、何を求めているのか」について、真剣に考える。これが、こんまり氏にとっての片づけなのです。

それゆえ、「人生がときめく片づけの魔法」は、次のような感動的な言葉で結ばれています。

あなたは「あなたが本当にときめくこと」に大いに時間と情熱を注いでください。
それは、あなたの使命といってもいいかもしれません。
あなたが心底ときめく使命を見つけるために、片付けが大いに役立つことを、私は声を大いにしていいたいと思います。
本当の人生は「片づけたあと」にはじまるのです。

近藤麻理恵「人生がときめく片づけの魔法」273、274ページ

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参考書籍:『人生がときめく片づけの魔法』(近藤麻理恵)